人生オタク街道まっしぐら

若干20歳過ぎにして、若手俳優、ジャニーズ、声優、漫画、アニメとひたひたにオタクに漬かる15年の人生の中で見えたもの

若手俳優という沼に浸かるまで

私は若手俳優が好きだ。

超絶DDな1年間を経て、ある人にとっぷりつかりそろそろ7年を迎えようとしている。趣味:貯金の高校生だった(或いは中学生だった)わたしはアッと言う間に散財を趣味とするようになる。

取り敢えず、私の趣味を貯金から散財に変えたものはたった3つといっても過言ではない。

1.ミュージカルテニスの王子様
2.マグダラなマリア シリーズ
3.認知

1.は1stシーズンの終わり、最高の幕締めで私は手を引いた。毎度チケットが取れず卒業を見届けたのは5代目のみだ。卒業式ではないが、全テニミュキャストの卒業を掲げたあの年に私もテニミュから卒業することになるのはなにか嬉しいところがある。たくさん思い出がありすぎて語りきれないが、2.5次元ミュージカルとして毎年若手俳優、新人俳優を輩出し続けるテニミュには今でも感謝している。ぜんぜん知らんけど。

2.中学の授業を完全にサボってまで行った作品はこれだ。その前にミュージカル エアギア、およびDEAR BOYSで異彩を放っていた湯澤さんの作演出主演舞台となれば何もかもかなぐりすてて見に行くべきと思った。そうだった。話せば長くなるが、規模が大きくなりすぎて、とある事件でぽしゃんと消えてしまったがDVDも何度見返したかわからないほど素敵な舞台といえる。

3.については言うまでもない。認知されたら止められないというのはオタクの心理ではなかろうか。認知されたその瞬間、次のイベントには行かねばならぬという並々ならぬ決意をせねばならないのだ。なぜって、行ってないことが本人にバレるからである。恐ろしすぎる…。余談だが、本人から何でこなかったの?といわれる恐怖は並大抵のものではない。冠婚葬祭、仕事以外の口実は口にすることも恐ろしいものだ。

つまり、ハマる理由と抜け出せない理由。その2つがあって私は今でも趣味:散財である。

そもそも若手俳優、と言われて一般人が思いつくのは壁ドン年下男子代表の福士蒼汰や、大河にも出演する実力派の松坂桃李、不思議でかわいい菅田将暉、などだろうかと推察する。
全て朝のヒーロータイムの出身者で固まってしまったところから私の思考回路の残念さが垣間見える。あの頃は可愛かったと懐古できるかはわからないが彼らの俳優デビュー作を1年かけてじっくりと見てた身分からすれば大きくなったね、という親戚のおばちゃんのような心境でしかない。テレビに出てくるのは、その年のヒーロータイム、戦隊の5人(又は6人)のうちの男性キャストと仮面ライダーの1人(ないしは2人、3人)のうちの1人、多くて2人程度であるという認識である。平成に移り変わってからはそのような印象が強い。つまりはその1人2人にならない人や主に2.5次元の舞台、又は普通に舞台に出演する人を応援する人が私の思う若手俳優ヲタクだ。

先ず、先に挙げたような映画の番宣、ドラマの番宣のためにバラエティにどんどん出れるような俳優さんのヲタクは、お金をかける隙間がない。
あったとしても、写真集発売、完成披露試写会、大ヒット御礼舞台挨拶、事務所単位のイベント、TGCくらいであろうか…と思う。(もちろんそれらに全て参加して…という人がいるだろうことは知っている)
その点1週間から、ロングラン公演になると2ヶ月、3ヶ月。海外公演までしてしまうような公演では
・東京だけでも全通
・できれば前列の視界に入る席
・できれば中列の全体が見渡せる席
・できれば……

と出来れば、○○だけでも、が重なり、気づけば桁が変わる。2回ばかり。

1度見ればそれで十分ではないか、というような人も、変わると思われる日替わりネタ、いわゆるアドリブ。そしてカーテンコール後の一言……
それが見れるなら何も惜しくはないし、本人のためになるなら躊躇いもない。

本人のためとは言うが、それがどういうことか、イマイチ分かりづらい面もあるだろう。ギャラは出演が決まった時点で確定しているものであろうことは明白である。主催側が知りたいのは俳優の持つ集客力に他ならない。

テレビドラマや映画とは違い、安くても3000円のチケットを払い、劇場まで足を運ぶ「舞台」はもちろん劇場の使用料もかかるが、他舞台で挟むフライヤーを大量に刷り、稽古場を借りて、さらにはキャストのみならず各スタッフへのお給料を出さねばならなく、その補填をチケット代で補う。つまり、よほど魅力的なタイトル(先に示すようなテニミュ、マグダラ、最近ではペダステ)であるか、魅力的なキャストが必要になる。(或いは劇場で選ぶようなマダム世代や脚本家、演出家で選ぶような渋い趣味を持つ方もいるだろうがそれは置いておく)

つまりキャストは集客力を試されていると言っても過言ではない。

そうであればファンとして、この俳優は集客力がありますよ!とプランニングをする人に示さなければ次の現場が決まらない。決まらなければファンはなかなか会えない。テレビで見かけることもほとんどないし、舞台がなければ雑誌もない(とは言い切れないが)。近年はTwitterを使うキャストも多いが、ブログを更新しないキャストのファンは生存確認すらままならない。

発表できない仕事があるの?それとも今はほんとに仕事がないの?生きてるの?死んでるの?学校?バイト?

もやもやぐるぐるする感情に比べたら、舞台決まりすぎて金ない!!はオタクにとって嬉しい悲鳴であり、次に繋げるための確実な援護射撃の結果である。

つまり私は、『自分の好きな俳優が出る舞台を見るため』に劇場に行き、『また違う舞台で活躍する姿を見るため』に回数通い、あまつさえプレゼントを渡すのだ…。

私は若手俳優が好きである。舞台も好きだし、彼らの夢を叶えてあげたいと思う。それで自分のQOLを下げることになってでも……